アレロパシーを用いた雑草防除について | |||||||
おいおい!!なんだよ、いきなりこんな堅苦しいタイトルは。。。。 と思った方、正解です。こんな知名度に低い言葉の研究をしているチャイディーです。 なぜこんなこと書いたのかというと、それは、チャイディーがカレー屋で営業している時の周りの雑草の多さが気になったからです。 何とかしようと思い、アレロパシーを持っている植物を利用しようと考えました。 その前に軽くアレロパシーの説明を。。 『アレロパシー(allelopathy)とは日本語では「他感作用」と訳され、微生物を含む植物相互間の生化学的な関わり合いを広く指している。アレロパシーの定義は「ある一種の植物が生産する化学物質が環境に放出されることによって、他植物に直接又は間接的に与える作用」(Molisch 1937)である。』 きっとなんのこっちゃって感じですよね。 簡単に言えば、『動くことの出来ない植物が生存競争の中で得た、他の生物(多くは他の植物)に対する作用』です。 ある植物は自分が勝つために他の植物を枯らしてしまうんですよ、物質を出して。。 この作用をチャイディーは、雑草防除に利用しようという研究をしています。そして、カレー屋の営業にも役立てようと考えているのです。 有名なのには、
と言うのがあるのですが、これはつる性で背丈が高くなるので、 営業場所の雑草防除には不向き。(だって、クルマも入れなくなるくらいデカくなるんで。。。) そこで、探してたら、
をあるとき見つけたんですね。 いろんな企業の方が集うフェスティバルにおいて、ヒメイワダレソウのブースがありまして、自慢げにそこの方が チャイディーにアレロパシーの説明をしてきました。(おいおいっ、それってオレの研究内容だよ!!) 【注:上記のリンクの企業ではないです】 と思いつつも、その自慢げな態度と興味があったので、聞いていたら、 『この草はね、どんどん増えるよ。3ヶ月でビッシリだよ。しかも多年草だから、一年中枯れないよ。 これ植えとけば、雑草生えないよ!!』 確かに農薬に代わる植物として利用価値は高く、その生命力はすごそうですが、 『これに生態系を変えないしね。。』 この瞬間、『あ〜〜、言っちゃった。』 チャイディーガックしです。NGワードです。 だって、よく考えてみてください。 雑草が生えてた土地に、この草しか生えなくなる時点で生態系変えてますよ。 しかも、雑草は生えなくなるかもしれないですが、元々ヒメイワダレソウも雑草ですよ。 と突っ込みたくなるのを抑え、その場から離れました。 言うならば、 『植物が出す物質によって雑草を防除するので、農薬よりも環境に対する負荷が少なく、生態系に影響を与えにくい』 と言って欲しかった。。。 しかし、この草自体は確かにスゴい可能性があるかもしれないので、さっそく購入し、営業場所に植えることにします。 しかも、せっかくアレロパシーの研究をしているので、大学でこの植物を検定にかけてみたいと思います。 検定内容は ☆本当にアレロパシーによって雑草が生えなくなっているのか?(他の理由じゃないの??) ☆どの科の植物に対して活性阻害(影響)を与えるのか? ☆本当に繁殖力は高いのか? 等、あいまいな部分はどんどん斬っていこうと思います。 そもそも、まだあんまり日本で実用化の研究が進んでない分野なのに、根拠なしに自信を持って人に勧めているのが問題だと思います。 チャイディーが理系なので理屈っぽいってこともあると思いますが、売る側として最低限の知識を持ち、環境への影響も考慮してオススメするべきではないでしょうか?? ブラックバスみたいに日本中に繁殖したらまた、この植物も問題ですよ!! 周りの草を枯らしてしまうのですから。 いや〜どんな結果が出るか、楽しみだ。。 |
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ヒメイワダレソウ<姫岩垂草> クマツヅラ科 イワダレソウ属 Lippia repens ペルー原産の常緑多年草。高さ10cm程度で地上をはう。成長が早いために、グランドカバーに適しており、水田の畔などで雑草防除のために植栽される。夏に開花。 |
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イワダレソウ<岩垂草> クマツズラ科 イワダレソウ属 Lippia nodiflora 夏にかわいい花咲き、草丈は10cm程度で地上をはう。耐寒性・耐暑性が共に強く、日本(太平洋沿岸)に見られる。放任で良く育ち、グランドカバーに最適 日向の庭など。 |